Thu.   December 20, 2007

トレーナー選び

 ウッキーはM訓練士に会う前に、警察犬訓練所、行動治療(犬の問題行動に対する治療)を扱う病院に行った。

 警察犬訓練所は単にティファニーの教育のため。この時期のティファニーは他の犬に吠えるでもなく、特に問題行動はなかった。今にして思えば、ここでの教育はやはりシェパード(=警察犬)に対するもので、臆病で繊細なシェルティー向きではなかったのかも。

 訓練士は60代くらいのおじ(い?)ちゃんで、「問題行動があったらとにかく厳しく」がモットーであった。その厳しくは力づくで言う事を聞かせるという、時として「体罰」に近いものだった。それまで何匹も犬を飼ってきて、自己流ながら怒って躾けてきたウッキーだから、厳しくするのは全然気にならない。だけどちゃんとした訓練は始めてで、厳しくするという「形」だけを鵜呑みにしてしまった。

 結果、臆病なティーちゃんは厳しく怒られるとパニックになり、思わず傍にあるものを噛んでしまう、という問題行動が出るようになった。傍にあるもの…飼い主の足(ウッキーは3回やられた。犬の牙って鋭いから、ちょっとだけだったけどシッカリ流血したし…)だったり、マックもその被害に遭っている。

 飼い犬に噛まれるなんて経験はしたことがないっ!それで悩んだウッキーはいろいろ調べて、行動治療を行っているI動物病院に行った。TVなどに多数出演し、かなり有名な獣医さん。獣医さんが指示したのは「嫌いな犬に会うなど、パニックに陥りそうな時、オヤツを見せて興味を逸らして」とのことだった。

 だけど普段1人で2頭引きをしていて、オヤツを見せるってかなり大変。それに餌で吊るって、何だか違和感が…。

 あまり成果もないまま、「もう、いいや」と半ば放り出して2年。ある日たまたま、日頃フードを買いに行っているお店のHPを見たら、M訓練士の躾教室のことが載っていた。

「フードに頼らない。犬の問題行動は飼い主のせい。飼い主に厳しい…等々」

 飼い主に厳しいとは実はちょっと怖かったが、考え方が大体ウッキーと同じだったので、ダメ元で(M訓練士すみません!)電話してみた。

 今までどんな教育をしていたのか、何を悩んでいるのか、をお話ししたら、M訓練士が一言「ふ〜ん、概ねだけど2〜3日あれば治ります」。ええ?3日ですと?今までいろいろやったけど、全然効果なしだったんですよ?

 ボヤッキーに話すと「ふぅぅん、それじゃあ、お手並み拝見だな(いやに、挑戦的〜)」ということで5日間連続して家へ来ていただき、マンツーマンで訓練。詳細は長くなるので省く(興味のある方はリンクにあるM訓練士のHPへ!)が、驚いた驚いた。M訓練士に引かれたティファニーとマックは見事に変わった。

 でもそれはM訓練士が犬の扱いが上手いから。犬は賢いから侮れない相手はすぐ分かる。だから根本は飼い主が学ばないと、犬は変わらない。今の変化は「その場しのぎ」なのだ。

 それから定期的ではないが、ずっとM訓練士に習っている。M訓練士も厳しい躾をする。だけどそれは愛情に裏打ちされた躾。犬の心と対話しながら進める。M訓練士によく言われる言葉で、ウッキーが気に入ってるのは「気持ちが来てないよ〜」。そう!気持ちが通わないと訓練にならない。犬は大好きな人の言う事は一所懸命聞いてくれるのだから。あれ?人間だってそうだよね(笑)。

 ティファニーとマクレガーはまだまだだけど、最近ティーちゃんはパニックにならず、ウッキーが噛まれる事故もなくなった。ティーちゃんが信頼してくれているのが分かる。マックも大分「言葉」が分かる様になってきて、分かってて無視してるから怒ったり、犬との対話は面白い。

 ウッキーはM訓練士が万人うけするとは思っていない。実際、厳しい躾を目の当たりにして、泣き出す飼い主もいたそうだ。M訓練士がそれだけ厳しくする時は、それ相当の問題がその犬にあるからなんだが…。そういう方は言われた訓練をしようとしないし、早々フェード・アウトして行く。それで良いと思う。いろいろな躾方をするトレーナーがいて、いろいろな考え方の飼い主がいる。

 だからいろいろな人・訓練を体験して、自分と犬に合うトレーナー(または獣医)&訓練方法を見つければ良いのだと思う。

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Posted by ウッキー at 05:39 PM | Category : 94. Essay | Comment [0]
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